第21回助成賞 受賞の喜び 静岡県高等学校長協会 会長 小関雅司

第21回はごろも教育研究助成賞を受賞するにあたり、受賞者を代表して御礼の言葉を申し上げます。

 この度は、はごろも教育研究奨励会理事長 後藤康雄様より栄えある賞をいただき、受賞者一同、身に余る光栄に存じます。喜びとともにその責任と使命の重さに身の引き締まる思いです。コロナ禍により、昨年度に続いて授与式が中止となり残念ではありますが、紙面を借りて御礼申し上げます。また、この度の受賞に当たりましては、奨励会の皆様方はもちろん、県教育委員会教育長 木苗直秀様をはじめ、各市町教育委員会教育長様並びに県内教育関係機関の皆様方にも、様々な場面で御支援・御高配をいただきましたことに深甚なる感謝を申し上げます。

 さて、本県では、高校教育及び特別支援教育を組織的かつ効率的に振興していくため、静岡県教育委員会事務局、静岡県総合教育センター及び静岡県高等学校長協会が連携した「静岡県公立高等学校等教育振興推進本部」が平成25年に設置されました。

 同推進本部には、「横の連携」を進める下部組織として、企画調整員会高等学校部会・同特別支店学校部会が、また、「縦の連携」を進める組織として、静岡県公立高等学校管理職連携委員会(校長協会、副校長・教頭会、事務職員協会)がそれぞれ設置され、定期会議等を通じて、情報共有や研究協議を進めてきました。

 同推進本部及び関係組織の活動を通じて、教育の現場である学校のニーズを踏まえた施策提言・要望等を県教育委員会に伝えることで、現行の諸制度や規定等の見直しがスピード感を持って具体的に行われるようになりました。

 本協会では、新学期指導要領の実施に加え、ポストコロナ期を見据えた「令和の日本型学校教育」の実現に向けた様々な国の動きが予想される中、今後も学校現場の意見やニーズが県の施策等に有機的に反映され、高等学校(特別支援学校高等部)教育の新たな可能性が開かれていくことを願い、研究主題を「未来を拓く高等学校(高等部)教育の創造」としました。

 「横の連携」組織の関係では、新学習指導要領における学習評価の在り方、今後の大学入試改革に対応した進学指導の在り方、「Society5.0に向けた人材育成」に求められる学習活動の内容・環境等の方向性、文部科学省が提示する高等学校教育改革(普通科改革等)と本県における具現化のための検討の方向性などを調査研究の柱とします。

 また、「縦の連携」組織の関係では、職種横断的な視点からの現状の「学校の働き方」の課題を共有し、教育職・行政職それぞれの知識・経験・専門性を結集する体制づくりを進める中で、「学校における働き方改革」の実現に向けた具体的な方策の検討、コロナ禍により必要性が顕在化したICT環境の充実などを調査研究の柱とします。

 結びに、受賞したすべての学校・団体が、これまで以上に研鑽を積み、研究成果が県内各校の教育活動充実に資するよう努めることをお約束します。また、県内各校・各教職員の研究を支えるにとどまらず、ひいては本県が掲げる「有徳の人づくり」のために御尽力くださるはごろも教育研究奨励会の益々の御発展を祈念し、御礼の言葉といたします。 

 令和3年7月

受賞者代表 静岡県高等学校長協会 会長 小関 雅司