受賞の喜び 令和元年度 第34回奨励賞授与式

学習指導要領改訂を見据えた算数の授業改善
~算数を窓口教科としたチーム相良小の取組~

受賞者代表 牧之原市立相良小学校 校長 織田 澄夫

 

 本日は、第34回はごろも教育研究奨励賞を賜り、誠にありがとうございます。受賞者を代表いたしまして、一言お礼の言葉を申し上げます。

 

 ただ今は、はごろも教育研究奨励会理事長 後藤康雄様、県教育長 木苗直秀様をはじめ、多くの皆様の御臨席のもと、栄えある「はごろも教育研究奨励賞」を賜りましたこと、心から感謝申し上げます。また、お祝いや励ましのお言葉を賜りまして、誠に身に余る光栄でございます。厚く御礼申し上げます。

 

 さて、いよいよ4月から小学校で新学習指導要領が完全実施されます。本校は、平成29年度の片浜小との「夢ある統合」を機会に、新生相良小として、新学習指導要領の理念や趣旨を踏まえた新たな学校教育実現への挑戦を始めました。
 まずは、平成29・30年度と国立教育政策研究所教育課程研究開発校の指定を受け、算数科を窓口として、資質・能力を育むことに焦点を当て研究を進めて参りました。2年間の研究では、多くの講師の皆様の御指導を受け、昨年度12月の研究発表会や2月の研究協議会において、数学的な見方・考え方を働かせ課題解決に取り組む子供の姿や、共感的に学び合う子供たちの姿を御覧いただくことで、一定の成果を認めていただき、研究への関心を寄せていただきました。本校職員も手応えを感じ、研究の継続と深化を図りたいと決意を新たにすることができました。

 

 そして、ポスト研究開発指定校となる本年度は、昨年度までの研究体制を継続し、「生きて働く『知識・技能』を習得する姿」を研究の重点とし、4つの仮説検証に取り組むために授業研究を重ねながら、新任や若手職員への研究の浸透も図って参りました。また、福島県郡山市の委託研修員(1週間、3名)を始め、県内外の教職員の訪問を受け入れ、授業を開き共に語ることで互いの研究を深めたり、研究の成果を広めるべく、全連小機関誌を始め各種教育誌への寄稿、教育論文への応募にも積極的に取り組んだりするなど、研究開発校としての責務を果たして参りました。
先月30日には、県外は石川県や大阪府から、県内は西部から東部までの多くの先生方に御参会いただき、自主研究発表会を開催したところです。
また本校は、本年度から「未来(あす)に生きて働く資質・能力」を育むために、「ふるさと科」という特色ある教育活動の研究への挑戦も始めています。
本校の教育実践は、常に研究開発の途上にあります。目指す山の頂上やそこまでの道程は、時に開けて見えることもありますが、また白い霧に覆われて立ち止まるの繰り返しです。しかし、共に登った子供たちと見た景色や素直で優しい心根の子供たちが、「学び続ける教職員」に勇気を与えてくれています。
私たちは、独りよがりとなることなく、皆様からいただく貴重な御意見や御指導をもとに、私たちの歩みや子供の育ちを見つめ、それらを子供のための授業改善に生かしていきたいと考えております。

 

今回「はごろも教育研究奨励賞」に応募しました各校、各教職員は、教育活動の専門家としての力量を高めるために、研究と修養を重ね、日頃の教育実践を論文として整理し、応募いたしました。受賞しました私たちは、子供たちの輝く未来のために、これからも真摯に教育活動に取り組んでまいります。

 

感謝の意は十分尽くせませんが、後藤理事長様をはじめ、「はごろも教育研究奨励会」のますますの御発展を祈念して、御礼の言葉といたします。

 

本日は、誠にありがとうございました。